漢字文化「大」の授業
                                     TOSSお江戸87の会所属 
                                                    細井 俊久

 漢字文化の授業は、子供が教師の話を集中して聞く。漢字の成り立ちや漢字の仕組みに興味を持つからである。
45分の授業時間をまるまる漢字文化の授業にとるのではなく、5分から10分くらいを使って授業していくのがよい。それを週に1回とか、月に2,3回の割合でおこなっていくのである。
 本実践は、4年生におこなった。「大」という4年生なら誰でも知っている漢字の話である。また、本実践は、「漢字文化」をこう教える第4学年(明治図書)から糸井利則氏の修正追試である。 15分くらいでできる実践である。

授業プラン

黒板に大きく「人が両手を広げてしっかりと立っている様子」を描く。
 
    
 
問題です。これは何という漢字でしょう。
 ・ダイです。           
           
よくわかりました。ダイ(大)は音読みです。それでは、訓読みは何でしょうか。
 ・おお(きい)です。
           
よくできました。それでは、次にこの大という字に1画だけ付け足して漢字を作ってもらいましょう。
  と言って、黒板に横に4つ「大」という字を書く。           

    大  大                                     

1問目、大という字に1画たして、動物を表します。何という漢字が出来ますか。

 ・犬です。

そうです。(赤のチョークで点を付ける。)イヌは音読みですか、訓読みですか。

 ・訓読みです。

では、音読みは?

 ・ケンです。

その通り。2問目です。大という字に1画たした字。大きくなりすぎてダイエットが必要です。

 ・太いです。

その通り。(赤のチョークで点を付ける。)太いは、音読みか、訓読みか?

 ・訓読みです。 

正解。音読みではなんて読みますか。

 ・タ、タイです。

そうです。3問目。両手を広げて、空を仰ぎました。空にあるのは?

 ・天です。
 ・テン、アマです。

それでは4つめ、スペシャル問題です。これがすぐに分かった人は漢字博士です。

 子供のやる気をあおってさらに話す。

大という字に1画たすと、冠をつけた男の人を表します。(少し間をあける。)
今では大人の男の人、妻を持った男の人という意味です。

 ・夫です。(黒板の大を夫にする。)

すばらしい。あなたは漢字博士です。夫(おっと)は、音読み、訓読みのどちらでしょう。
音読みだと思う人?(挙手確認)、訓読みだと思う人?(挙手確認)

 人数を確認した後、話す。

正解は訓読みです。では、音読みでは何というでしょうか。

 ・児童・・無言

夫の音読みは、夫婦のフウです。フという読み方もあります。

 最後にまとめる。

このように人間の手足を大きく広げた様子を大という漢字にし、そこから4つの漢字が出来ました。

 

                                    参考図書 「漢字文化」をこう教える第4学年 (明治図書)